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資源大国になるか、日本? メタンハイドレードと海底熱水鉱床

第3話
資源大国になるか、日本?
メタンハイドレートと海底熱水鉱床
その1 メタンハイドレート
日本近海に眠るメタンハイドレードと海底熱水鉱床で、日本は一気に資源大国になる可能性がでてきた。かつての黄金の島ジパングは、21世紀海底資源大国、日本として甦ろうとしている。
メタンハイドレートや海底熱水鉱床、石油・天然ガスなど海洋資源開発は海洋国家である日本の生命線であり、50兆円を超える金属埋蔵量があるともいわれ、将来的に日本が資源輸出国に転じることも夢ではあるまい。
今年5月5日、日本の全ての原発54基が全面停止し、夏の電力不足が懸念されている。石油、天然ガスの資源輸出国はそんな日本のお家事情を見てプレミアムをつけて売ってくる。ずっと黒字を続けていた貿易収支も、昨年、赤字に転落。このままでは、千兆円の借金大国日本は、欧州の次にやばいともいわれている。
昨年3月11日の大地震、福島第一原発の事故後、原子力への安全神話も崩れ、国民は原子力発電について、政府への不信感を強め、原発再稼働へのハードルは高い。福島第一原発の収束のめどもたたず、放射能汚染は広がっている。まして、万一、放射能火災が起こると、人類はまだ、それを消火する方法を開発できておらず、福島第一原発の事故は、首都圏壊滅どころか、地球規模の大惨事となる一歩手前だったことが報道され国民を震撼させた。
日本は石油、天然ガス資源には恵まれなかったが、次世代エネルギー、メタンハイドレートと海底熱水鉱床は日本近海に豊富に埋蔵されている。安定的な供給が実現すれば“夢のエネルギー”となり、日本復活へのカギとなる期待が高まっている。日本は小国で、陸地面積は世界60位だが、排他的経済水域は世界6位と海洋国日本はぐーんと大きくなる。その海底に最近、色々な資源が見つかり、海洋国日本の大きな隠し財産といわれ、原発全停止のこの機に、救世主が現れた感じだ。
メタンハイドレートとは、メタンは天然ガス、ハイドレートは水和物で“燃える氷”ともいわれる。天然ガスの主成分であるメタンが、低温高圧状態で水分と結び付き結晶化した氷のような物質、永久凍土の地下深くや深海に埋蔵が確認されており、採掘して結晶からメタンガスを取り出せば、都市ガスの他、火力発電向け燃料として使用できる。
石炭の10倍の密度を持つメタンハイドレートは燃焼率が高く、クリーンなエネルギーとして注目を集めている。また、その埋蔵量は全世界の天然ガス、石油、石炭を合
わせた化石燃料の総埋蔵量の2倍以上といわれる。
メタンハイドレートは海底にいっぱいあり、海底の穴を通って泡が出る。そこからでるメタンをえさにする微生物がいて、カニはその微生物を食べに集まってくる。すなわち、カニが多くいるところに、メタンハイドレートがあるというわけだ。メタンの泡が魚群探知機で簡単にさがせるというのだ。
メタンハイドレートは環太平洋地震帯にいっぱいあるという。プレートとプレートがぶつかりあう所、つまり地震がたくさんある所、特に、日本近海に断トツにあることがわかってきた。皮肉にも、今まで、石油とか天然ガスがたくさん出てきた中東にはほとんどない。石油とか天然ガスは、地殻変動の少ない所に閉じ込められてつくられ中東とか地震が起きない所に集中していた。人類最後の埋蔵資源、メタンハイドレートは、その逆で地震が起きる所にある。
日本領海には日本国内で使用する天然ガスの約100年分の量に相当するメタンハイドレートが埋蔵していると見られる。また、日本近海の海溝には日本国内の天然ガス消費量14年分に相当する約1兆立方mが埋蔵されていることが確認されている。しかも、東京から約2千km離れている南鳥島近海の鉱床にハイテク産業に欠かせないレアアースやマンガン、コバルト、ニッケル、プラチナ、ネオジウムといった鉱物の埋蔵も確認され、日本が中国へのレアアース依存から脱却する日も近いかもしれない。
メタンハイドレートの研究は2001年から始まり、最近、愛知県沖で世界初の採掘実験をした。しかも、日本海には海底の上に露出したメタンの塊がいっぱいあるのが確認され、これらは、簡単に採掘可能だ。
昨年カナダで行なわれた実証実験では、従来の石油・天然ガス採掘技術の応用である「減圧法」による採取に成功。今年3月上旬にはロシアのバイカル湖で清水建設がロシアの研究機関と共同で、湖底の表層面から連続回収する実験に成功するなど、実用化へ向けて着々と開発が進んでいる。
政府は2018年度をメドにメタンハイドレートの実用化技術を確立し、2019年からは商業生産を開始する方針を打ち出した。
メタンハイドレートの実用・商業化を狙っているのは日本だけではなく、メタンハイドレートに関する開発が世界で始まっている。竹島のあたりには、メタンハイドレートがいっぱいあることが、韓国の調査でもわかっている。また、北方領土にメドベージェフ大統領が歴代の大統領で初めて訪れたのはメタンハイドレートが理由ともいわれている。
尖閣諸島海域にも莫大な石油が眠っている可能性があるという。領土をめぐり、各国の資源争奪戦が熾烈になりそうだ。

第3話 資源大国になるか、日本? (2012年6月)

メタンハイドレートと海底熱水鉱床

その1 メタンハイドレート

日本近海に眠るメタンハイドレードと海底熱水鉱床で、日本は一気に資源大国になる可能性がでてきた。かつての黄金の島ジパングは、21世紀海底資源大国、日本として甦ろうとしている。

メタンハイドレートや海底熱水鉱床、石油・天然ガスなど海洋資源開発は海洋国家である日本の生命線であり、50兆円を超える金属埋蔵量があるともいわれ、将来的に日本が資源輸出国に転じることも夢ではあるまい。

今年5月5日、日本の全ての原発54基が全面停止し、夏の電力不足が懸念されている。石油、天然ガスの資源輸出国はそんな日本のお家事情を見てプレミアムをつけて売ってくる。ずっと黒字を続けていた貿易収支も、昨年、赤字に転落。このままでは、千兆円の借金大国日本は、欧州の次にやばいともいわれている。

昨年3月11日の大地震、福島第一原発の事故後、原子力への安全神話も崩れ、国民は原子力発電について、政府への不信感を強め、原発再稼働へのハードルは高い。福島第一原発の収束のめどもたたず、放射能汚染は広がっている。まして、万一、放射能火災が起こると、人類はまだ、それを消火する方法を開発できておらず、福島第一原発の事故は、首都圏壊滅どころか、地球規模の大惨事となる一歩手前だったことが報道され国民を震撼させた。

日本は石油、天然ガス資源には恵まれなかったが、次世代エネルギー、メタンハイドレートと海底熱水鉱床は日本近海に豊富に埋蔵されている。安定的な供給が実現すれば“夢のエネルギー”となり、日本復活へのカギとなる期待が高まっている。日本は小国で、陸地面積は世界60位だが、排他的経済水域は世界6位と海洋国日本はぐーんと大きくなる。その海底に最近、色々な資源が見つかり、海洋国日本の大きな隠し財産といわれ、原発全停止のこの機に、救世主が現れた感じだ。

メタンハイドレートとは、メタンは天然ガス、ハイドレートは水和物で“燃える氷”ともいわれる。天然ガスの主成分であるメタンが、低温高圧状態で水分と結び付き結晶化した氷のような物質、永久凍土の地下深くや深海に埋蔵が確認されており、採掘して結晶からメタンガスを取り出せば、都市ガスの他、火力発電向け燃料として使用できる。

石炭の10倍の密度を持つメタンハイドレートは燃焼率が高く、クリーンなエネルギーとして注目を集めている。また、その埋蔵量は全世界の天然ガス、石油、石炭を合

わせた化石燃料の総埋蔵量の2倍以上といわれる。

メタンハイドレートは海底にいっぱいあり、海底の穴を通って泡が出る。そこからでるメタンをえさにする微生物がいて、カニはその微生物を食べに集まってくる。すなわち、カニが多くいるところに、メタンハイドレートがあるというわけだ。メタンの泡が魚群探知機で簡単にさがせるというのだ。

メタンハイドレートは環太平洋地震帯にいっぱいあるという。プレートとプレートがぶつかりあう所、つまり地震がたくさんある所、特に、日本近海に断トツにあることがわかってきた。皮肉にも、今まで、石油とか天然ガスがたくさん出てきた中東にはほとんどない。石油とか天然ガスは、地殻変動の少ない所に閉じ込められてつくられ中東とか地震が起きない所に集中していた。人類最後の埋蔵資源、メタンハイドレートは、その逆で地震が起きる所にある。

日本領海には日本国内で使用する天然ガスの約100年分の量に相当するメタンハイドレートが埋蔵していると見られる。また、日本近海の海溝には日本国内の天然ガス消費量14年分に相当する約1兆立方mが埋蔵されていることが確認されている。しかも、東京から約2千km離れている南鳥島近海の鉱床にハイテク産業に欠かせないレアアースやマンガン、コバルト、ニッケル、プラチナ、ネオジウムといった鉱物の埋蔵も確認され、日本が中国へのレアアース依存から脱却する日も近いかもしれない。

メタンハイドレートの研究は2001年から始まり、最近、愛知県沖で世界初の採掘実験をした。しかも、日本海には海底の上に露出したメタンの塊がいっぱいあるのが確認され、これらは、簡単に採掘可能だ。

昨年カナダで行なわれた実証実験では、従来の石油・天然ガス採掘技術の応用である「減圧法」による採取に成功。今年3月上旬にはロシアのバイカル湖で清水建設がロシアの研究機関と共同で、湖底の表層面から連続回収する実験に成功するなど、実用化へ向けて着々と開発が進んでいる。

政府は2018年度をメドにメタンハイドレートの実用化技術を確立し、2019年からは商業生産を開始する方針を打ち出した。

メタンハイドレートの実用・商業化を狙っているのは日本だけではなく、メタンハイドレートに関する開発が世界で始まっている。竹島のあたりには、メタンハイドレートがいっぱいあることが、韓国の調査でもわかっている。また、北方領土にメドベージェフ大統領が歴代の大統領で初めて訪れたのはメタンハイドレートが理由ともいわれている。

尖閣諸島海域にも莫大な石油が眠っている可能性があるという。領土をめぐり、各国の資源争奪戦が熾烈になりそうだ。

fraser_jun2012

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